エメラルド指輪

ダイアモンド、ルビー、サファイヤと並んで、
「世界四大宝石」の一つに数えられる、エメラルド。

その名前は、ギリシア語で「緑の石」を意味する「スマラグド」に由来し、
古代フランス語の「エスメラルダ」を経て、
「エメラルド」になったといわれています。
日本名は「翠玉(すいぎょく)」といいます。
その名の通り、エメラルドは「緑の宝石」の代名詞とも呼べる存在です。

エメラルドの歴史はたいへんに古く、いつごろから使われ始めたのか、
はっきりとは判っていません。歴史上、もっとも美しい女性といわれる、
クレオパトラもエメラルドをこよなく愛したひとりです。

愛するあまり、エメラルド鉱山を丸ごと買い取ったというエピソードは、
いかにも世界を手玉に取った女王の面目躍如、といったところでしょうか。

エメラルドは世界中で愛されていますが、
特に西洋では、特別な意味を持った石です。
キリストの最後の晩餐に用いられた杯も、エメラルドで出来ていると伝えられています。

こうした魅惑的な言い伝えの数々から、
エメラルドは「富と権力の象徴する石」だと言われています。

通常、宝石は内部に傷のないものが上質とされていますが、
エメラルドだけは別格です。
「内部に傷のないエメラルドを探すのは、欠点のない人を探すよりも難しい」
といわれるほどに、エメラルドは傷の多い宝石なのです。

この傷こそが、天然のエメラルドの証であり、
ユニークな特色のひとつだとも言えます。
五月の誕生石のひとつとしてもよく知られています。

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